戦史の探求

戦史の情報を整理し探求するサイトです。 古今東西の全てを対象とし、特に戦況図や作戦図に着目しながら戦略・作戦・戦術について思索します。

 包囲戦術・作戦は軍事史において古今東西変わらずその有効性を示し続け、今や米軍の教範に戦術上最も検討優先度の高いマニューバとして記されています。
 しかし包囲を行おうとすれば勝てるというわけではなく、相手もまた優れた軍事知識を持つ将校である場合に包囲を成功させることは至難であり、逆襲を受け敗北することもあります。特に相手の包囲を上回り逆襲する手法は対包囲(反包囲)という括りを為され、恐らく戦術という観点では最も高度な手法の1つが見られるでしょう。
 といっても複雑な対包囲もあればシンプルなものもあります。時に対包囲というより包囲側の自滅的な要素もありますが、いずれも迅速で大胆な決断力を必要とします。なぜなら全て巨大なリスクを背負わなければできないマニューバだからです。

 今後このサイトではある程度、包囲戦術の各タイプごとの戦例をあげた後、それらに対する対包囲戦術・包囲戦術失敗の戦例を定期的に投稿していこうと考えています。

 この記事はその最初の投稿となります。会戦の名は「ラムラの戦い」、中世に行われた十字軍騎士とアラブ兵の戦闘です。
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(以下本文敬略)
(対包囲戦術の例:第3次ラムラの戦いは本リンク参照続きを読む

 本拙稿は包囲戦術の中でも包囲環が敵の動きに合わせて柔軟に進退を繰り返す、即ち弾性型の包囲戦術について傾向の概説と戦例を記載します。

 周囲を囲んだだけでは勝利とはならずその後どのように敵の反撃に対処し殲滅するかいくつかのバリエーションがあります。弾性はそのための方策の1つです。前半に弾性包囲の典型的流れを紹介し、後半には実際の戦例を複数記載します。弾性は優秀な敵すら偽装退却にかかる理由の1つであると考えています。個々の部隊の動きについて、現代ロシア軍が採用をしているマニューバラブル(防御)というより包括的なコンセプトの一部であると言えるかもしれません。
(以下本文 敬略)

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<弾性の包囲典型例gif> サイト編纂者作成
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 1780年10月、ノースカロライナ州の山林でアメリカ独立戦争の南部戦線において戦略的に非常に重要な戦いが行われました。会戦名はBattle of Kings Mountain。互いに訓練した民兵を少数の士官が率いる苦しい戦いでした。この戦いは独立派も王党派も互いに激しい戦闘士気を見せ、戦術的に意義深いものを見せてくれています。(以下 本文敬略)
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 古代西アジアにおいて2つの大国が熾烈な戦いを繰り広げました。高名なローマとパルティアの戦争です。彼らの戦争は数多の犠牲の上に成り立つ名将と呼ばれる者達を生み、戦史に大きな教訓を残しました。その初期に行われた戦いの1つ、カルラエの戦いは後の時代でも使われ続ける代表的な戦術を示してくれています。

 この戦いは片側の圧倒的勝利に終わりますが、決して敗者が、その将と兵士たちが嘲笑を受けるような姿勢を見せたからではありません。カルラエの戦いにおいてローマ軍とパルティア軍はどう戦ったかのかを歴史書の記述から思索しながら追ってみることとします。
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(以下本文 敬略)続きを読む

 本稿は2018/1/20に始まったトルコ軍及び親トルコ派反乱軍によるシリア北西部アフリン郡への侵攻作戦『オリーブの枝作戦(Operation Olive Branch)』の諸条件を記述する。

 空軍を含めた各地点戦闘の日足分析は別拙稿 [トルコ軍の空爆・砲撃と陸軍の進軍経過]を参照
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(画像ソース:http://www.haberyirmi.net/2018/02/tskoso-duz-ovaya-indi-afrin-son-duru.html )続きを読む

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