戦史の探求

戦史の情報を整理し探求するサイトです。 古今東西の全てを対象とし、特に戦況図や作戦図に着目しながら戦略・作戦・戦術について思索します。

タグ:スパルタ

 古代ギリシャにおいて黎明期を迎えたギリシャ・ファランクス(槍密集方陣)は確固たる部隊編成を持ち指揮系統・マニューバが明瞭であるため、戦史において重要な役割を占めています。ファランクスは数々の会戦でその威力を発揮し戦術発展の礎となりました。

 様々な工夫がなされ応用が生み出されていきました。各戦術を詳述する際に理解をしやすいように、その基盤となった典型的なギリシャ・ファランクスの戦例を1つ紹介したいと思います。

 会戦の名は(第1次)マンティネイアの戦い。エーゲ海一帯にその名を轟かせ、今なお尚武の代名詞として扱われるスパルタがその力を見せつけた戦いです。
mantineia_ロシア語資料
※戦争の経過記述が長いため戦術のみに着目する場合は会戦の章まで飛ばしてください。

<関連戦役>
スファクテリアの戦い[軽装歩兵によるスパルタ重装歩兵に対する勝利]
デリウムの戦い[縦深陣による戦力集中]

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 戦史において古代ギリシャとオリエントは欠かすことのできない発展の礎と位置づけられています。トゥキュディデスやクセノフォン、アッリアノス、フロンティヌス等の戦史家達は軍隊の動きをある程度把握できるほど詳細な記録を編纂し残してくれました。

 本稿はペロポネソス戦争初期において、個々の戦闘技術で上回るスパルタ軍の重装歩兵にアテネ軍が作戦・戦術によって対抗したスファクテリアの戦いについて記述します。
BC425_Battle of Sphacteria_1

(以下本文敬略)続きを読む

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