戦史の探求

戦史の情報を整理し探求するサイトです。 古今東西の全てを対象とし、特に戦況図や作戦図に着目しながら戦略・作戦・戦術について思索します。

タグ:待ち伏せ

 第2次チェチェン紛争の最初期においてチェチェン武装勢力は幾度かロシア連邦軍の部隊に損害を与えました。
 本記事はその内の「776高地の戦い」(別名ウルス・ケルトの戦い)を紹介したいと思います。
 それまでゲリラ戦をしていたチェチェン・イスラム過激派が勝負に出て山岳地帯で大規模な攻撃に討って出て発生した戦です。

map_104連隊
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 1992年、ロシア連邦軍は混乱の中で新たな門出を迎えました。
チェチェン紛争_侵攻ルート
 ソ連の解体による組織改編、経済苦境による軍予算の縮小、組織の腐敗などの様々な苦境に直面します。必死で再編が進められる中で彼らはかつてのソ連構成国への軍事侵攻を行います。その内の1つがチェチェン紛争と呼ばれるものです。
 この軍事侵攻は様々な教訓を新生ロシア連邦軍に、時に軍事的に大いなる反省を必要とするものを彼らにもたらしました。

 その中の1つ、2000年3月に行われたセルギエフ・ポサードOMONの伏撃について、C.W.Blandy氏の文献を基軸に分かっている範囲で記載しようと思います。

 最初に結論を書いておきます。この戦闘はOMONによる「見事な」待ち伏せ攻撃であり、そして救いのない同士討ちと考えられています。
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