戦史の探求

戦史の情報を整理し探求するサイトです。 古今東西の全てを対象とし、特に戦況図や作戦図に着目しながら戦略・作戦・戦術について思索します。

タグ:ISIL

 ISIL支配域を奪取するため競うように行われた3勢力の攻勢についてユーフラテスの盾作戦を中心に追っていき、最後にトルコのシリア侵攻において実施された3つの作戦の関係性を振り返ろうと思います。
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関連別拙稿:【オリーブの枝作戦】報道からみるトルコ軍の空爆・砲撃と陸軍の進軍経過
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operation123
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 本覚書はシリア内戦におけるシリア北西域を巡り、2016年1月~2017年2月末まで展開された作戦群の進展について記載します。
 (本が出るのを待っているのですがその間に忘れそうなので覚書を残すというのが目的です。全く詳細では無いのでお許しを。疑問点も多く、シリア内戦の外交変遷を追っている人のご意見を伺いたいのですが…)

 シリア民主軍(SDF)の2方向からのマンビジ攻勢西部アル・バーブ攻勢トルコ軍によるユーフラテスの盾作戦、シリア政府軍東部アレッポ攻勢が覚書の主要素となります。
 これらを複合した進展は極めて奇怪な事象を示しました。

事象

 弱体1勢力の特定領域に対し、他3勢力がより多く自領域を奪取するために同時的に軍事侵攻した。しかし外交等の非武力分野による影響もあり他3勢力同士の軍事衝突が極端に抑えられ、結果としてまるで並んで競う軍事侵攻レースのような形態が現出した。
20161118
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turkish air bases トルコ軍及びTFSA(親トルコ系自由シリア軍)のアフリン州におけるSDF(YPG等クルド中心のシリア民主軍)への攻勢「オリーブの枝作戦」が開始され多少の遅滞はあれど大方において進軍は成功している。その中でトルコ空軍は重大な役割を果たしている。初期においてはアフリン市街などの戦線後方拠点、SDF移動路といった点に対する戦場航空阻止の攻撃、そして戦線付近での近接航空支援などで多くの報道がなされている。
 今回は作戦の前期、中期、そして後期にそれぞれ分類し、各段階におけるトルコ空軍の爆撃地点に注目しながら陸空の連携を一部であるが紹介したい。これは報道が基であり、トルコ軍の公式戦闘記録が将来発表されれば再度検証する必要がある。
(画像ソース:https://www.globalsecurity.org/military/world/europe/airfield-tu.htm )
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関連別拙稿:ユーフラテスの盾作戦

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